こんにちは。黄色の鳥です。
4月に第一弾「有名米国ETFまとめてみた(株式ETF編)」から早3ヶ月経ちました。すぐに更新する予定がずれ込んでしまって申し訳ありません。今回は、株式中心ではないETFを紹介していこうと思います。
主に今回は、債券・不動産・金に絞って紹介しようと思います。
前回の記事はこちら。株式ETF編です。
そもそも債券ETFとは
まず最初に債券ってよく聞きますよね。よくわからないけど、株式に比べて安全なイメージがあります。それでは、きちんと説明していきましょう。
債券とは、「国や企業がお金を借りる際に発行するもので、満期まで持っていれば確実に元本と決められた利息を得ることができる商品」です。株式同様、満期にお金を受け取る権利を売買することができる特徴も持っています。国に貸付するのが国債、特定の企業に貸付をするのが社債と言われます。
国や企業が潰れた時はどうなるでしょうか。国が国債を返せない状態に陥ることをデフォルトと言います。戻ってきません。一般的に格付けの低い国ほどデフォルトの危険が高く、金利は高くなる傾向にあります。ただし、中々デフォルトに陥ることは稀と考えられています。企業が倒産した場合は、もちろん全く元本が戻ってこない場合もありますが、資産を売却して、従業員に給与を支払い、債権者に借金を返した後、残った分を社債の返済に平等に当てるので返って来る場合もあります。
以上のようなリスクがあっても、株価の値動きリスクに比べ、期日まで持っていれば確実に元本+利息が手に入るというのは充分魅力的な商品でもあります。一般的に安全性の高い債券ほど利回りは低く、安全性の低い債券ほど利回りが高いです。
債券ETFの話をしましょう。
債券ETFとは、債券の詰め合わせパックのようなものです。ETFの考え方については先の記事に書いていますが、詰め合わせで売ることでリスクを分散することができます。ましてや、中身が安全性の高い債券を詰め込んだETFであれば、リスクは非常に低くなります。(信用格付けの高いものを購入するのが一般的ですが、デフォルト覚悟で格付けの低い高利回りの高い商品をたくさん購入する方法もあります)
なぜ、利回りの低い債券ETFを買うのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、値動きの小さな債券をポートフォリオに組み込むことで、暴落時の落ち幅を軽減することができます。市場はいつも上向きではありません。ここ数年でもなんどもショックが起こっています。リスクに備えるのは必要ではないでしょうか。
そもそも不動産ETFとは
夢の不動産投資。憧れますよね。。。お金持ちはみんな不動産を持っているイメージです。
不動産投資と言っても、方法は大きく分けて3種類あります。
不動産の現物運用
みなさんが想像する不動産投資はこれではないでしょうか。現物の物件を購入し、賃貸に出して毎月フロー収入を得る。また、売却した際のキャピタルゲインも得ることでも収益をあげられます。購入資金を準備できる人はキャッシュで購入できますが、一般人の場合の多くはローンを組むことになるでしょう。ローンを借りれば、月々10万程度から運用できますが、修繕などの費用や管理会社とのやりとりなど意外と手間が多いようです。
REIT
これもよく聞きますね。所謂、不動産の投資信託になります。投資対象はさまざまな不動産で、たくさんの人から集めたお金で、マンションやオフィスビルなどに投資します。さまざま不動産の賃貸収入から支払われる配当と、投資信託を売買した時の差額が収益です。何よりも自分で管理する必要がないので、不動産は値上がりすると考えているけど、専門知識がなかったり、時間がない人にはいいのではないでしょうか。大きな特色は、プロが選別した不動産のセットを購入・管理してくれる点にあります。分散投資や手軽さが魅力です。投資信託なので、取り扱いのある金融機関や郵便局でも購入が可能です。
REIT ETF
今回の主役のREIT ETFですね。分散投資ができることや、少額から始めやすく、実物の管理が要らないなどの手軽さはREITと同じですが、ETFではさらに複数のREITをセットにすることで、さらに分散投資が効いてきます。また、REITを個別で購入するよりも、1銘柄あたりの購入額は少額から始められます。ETFの存在を知らないよって方は、前回の記事で簡単に解説してます。ETFは上場しているので、証券会社以外での購入はできません。売買手数料がかかるというデメリットはありますが、私は断然ETF推しです。
そもそも金ETFとは
金とはなんでしょうかと問われれば難しいなと感じています。
資産価値としての金の特色は、価格が安定していて、低リスクで運用できるということです。「有事の金」という言葉を聞いたことはないでしょうか。戦争や急激な景気後退の局面において、安全資産である金の価格が上がると言われています。実際、コロナショック・ウクライナ情勢の不安定な時期に金の価格は高騰しました。
つまりは一般的な株式と逆の値動きをすることになります。これが重要なところですね。債券でもお話した通り、分散投資をする上で、異なる値動きをするものをポートフォリオに組み込むことはとても重要です。
重要性がわかったところで、現物の金塊を保有するのって勇気がいりませんか。管理に神経を使いそうです。それに金塊を購入しようと思ったらかなりの資金が必要になります。金は資産に組み入れたいけど、現物は無理だなって方は、金ETFを検討してみてはいかがでしょうか。
金ETFは金の価格に連動するように設計されたETFです。特徴として、少額から購入しポートフォリオに組み込むことができます。「ボーナスで金を買ったぜ」ってできるわけですね。
それでは今からそれぞれ個別の商品を見ていきましょう。
- 債券ETF① AGG
- 債券ETF② BND
- 不動産ETF① IYR
- 不動産ETF② VNQ
- 金ETF① GLD
- 金ETF② IAU
債券ETF① AGG
- 純資産 11.1兆円
- 5年間トータルリターン 0.98%
- 配当利回り 2.34%
- 信託報酬 0.03%
債券ETF② BND
- 純資産 11.1兆円
- 5年間トータルリターン 1.05%
- 配当利回り 2.42%
- 信託報酬 0.035%
<AGGとBNDの比較>
債権ETFの比較です。実はチャートを見ると、この2つのETFは同じ動きをしています。配当利回り、信託報酬も大きな差はありませんが、最近SBI証券でのAGG買付手数料が無料化しました。どちらを選ぶかは好みの問題でしょうか。
不動産ETF① IYR
- 純資産 5880億円
- 5年間トータルリターン 7.61%
- 配当利回り 1.38%
- 信託報酬 0.42%
不動産ETF② VNQ
- 純資産 5.3兆円
- 5年間トータルリターン 7.4%
- 配当利回り 2.31%
- 信託報酬 0.12%
<IYRとVNQの違いについて>
不動産ETFの2つを比べると圧倒的に、VNQに投資したいのですが、非常に残念なことに、日本の証券会社ではVNQは販売されていません。今後、もう少しETF購入に資金を投入できるようになる頃に、日本での取り扱いが増えてるといいなと思います。
金ETF① GLD
- 純資産 8兆円
- 5年間トータルリターン 6.62%
- 信託報酬 0.4%
- 配当なし
金ETF② IAU
- 純資産 3.86兆円
- 5年間トータルリターン 6.8%
- 信託報酬 0.25%
- 配当なし
<GLDとIAUの違いについて>
金ETFを比べてみました。やはりGLDは圧倒的な純資産を誇りますね。歴史はどちらも長いので安心の2つです。信託報酬がIAUの方が安いので、経費率を考えるとIAU、純資産額を考えるとGLDといったところでしょうか。金ETFは配当はありませんので、あくまで資産分散の役割が大きいです。
まとめ
いかがだったでしょうか。私はまだ分散投資するほどの資産を持ってないので、結構ハイリスクに株式投資に重きを置いていますが、もう少し余裕ができてきたら、債権ETFなどで分散を図っていきたいと思っています。
それでは。